マンション管理組合 Topics

長期修繕計画


修繕計画について


1.計画の基礎知識
  
  マンションをいつも快適に住みやすい状態にしておくために、修繕の対象となる建物
  およびその他敷地内の外構や植栽等についても修繕時期、修繕に要する費用等について予定を立てる
  必要性が有ります。
  そのためには資金の備えが必要となり、宗禅計画を立案する事が管理組合として重要な任務となります。
  いつまでに何を準備し、どの程度の費用がかかるのかを予測すること、そのために修繕計画が必要となり、
  管理組合にとって重要な務めとなります。

2.修繕工事の目的
  昔は、修繕工事は新築時の原状復帰が原則とされていましたが、現在は生活様式の変化に伴い、
  まずは現代の生活に見合う、最低限度の生活環境を保つための修繕、さらに老後を含めた改修工事もする
  必要が有ります。
  日本古来の茅葺屋根は、茅の葺き替えは20年~30年に一度行われて、築300年後の現在でも健在です。
  100年以上十分に風雪に耐えています。

  マンションの建物については、ほとんどのマンションにおいても適切な調査と修繕をしていれば、
  100年以上、人間の一生程度は十分耐えうる構造となっています。雨露を防げれば、住めればいい、
  電気ガス水道さえ利用できれば結構で、費用はかけたくないという考え方もありますが、現状維持を
  保つだけではマンションの価値は下がるのが普通です。築30年の建物を建築当時への原状復帰や
  当時の設備を維持するだけではマンションの価値は下がり、新規に入居される方もなく、居住者
  は少なくなり、結果、管理費も不足し、マンションの維持管理さえ難しくなり、過疎化が進み、
  最悪の結果が予測されます。

  修繕計画を立てるためには、短期修繕計画、中期修繕計画、および長期修繕計画の全てが必要です。
  瀬部手の計画修繕の大枠を作成し、現在の積立金額をベースに、今後区分所有者より徴収すべき
  資金をもって、できるだけ早期に修繕計画を立案する事が重要です。 
  まずはベースの修繕計画を作成し、その時代に合った住まい、居住者の間隔にて5年程度で修繕計画の
  見直しが必要となります。

3.修繕計画の種類

  マンションの修繕計画には計画時期および修繕内容により短期修繕、中期修繕、長期修繕での
  修繕計画が有ります。一般に短気は2~3年、中期は5~10年、長期はそれ以上の修繕計画です。

(!)短期修繕計画(修繕実施計画)
   日常管理費会計内で賄う破損個所等の小規模修繕工事は別として、外壁塗装、給排水工事等で
   特別な理由により早期に実施が必要で、一時的に多額の費用が予測出来るもの等、即総会にはかるべき
   必要性のある修繕を指します。

(2)中期修繕計画(やや具体的修繕計画)
   長期と短期の間5~10年程度で、大規模修繕工事までに実施すべき工事計画を、
   具体的に盛り込みます。
(3)長期修繕計画
   長期的視野に立ち、将来を見据えた計画修繕の大枠を示す、主要な計画修繕時期、費用等、一般的に
   30年~40年先迄の計画で、将来の修繕工事費用=修繕積立金の調達のためにも早期に区分所有者の
   同意が必要となります。

 4.修繕計画の進め方

  行政、国交省等、ネット検索をすれば詳細な情報も収集できます。
  まずは原則、管理組合にて専門委員会を設置し、情報を集め勉強会などを行い(管理会社・設計事務所・
  行政・建築会社)等とよく相談の上、管理組合理事会が主となり、どの方法が良いかを決定し、
  現在の準備費用(修繕積立金)をベースに、さらに身の丈に合った上方志向に沿った内容を、
  内部で時間をかけて検討することが必要です。